パターン9:組織は場所にしたがう   

 

問題:

作業や役割を地理的に分散した部隊に割り付ける。

コンテキスト:

ある製品を、いくつかの異なった廊下で、同じ建物の異なったフロアで、異なった建物で、あるいは地理的に異なった場所で開発しなければならない。

影響する事柄:

プロジェクトメンバー間での情報交換の形態は地理的な分散にしたがう。

ソフトウエア部分間の関わり合いは、そのソフトウエアを維持している人達の間での関わり合いと相似形になるように維持されなければならない。

人々は、他の建物、他の町あるいは外国で仕事をしている人との情報交換を避ける(論理的根拠を参照)。

同じ組織の人達は、通常、関連する仕事をやっている。このことは、彼らはお互いに頻繁に情報交換するということを示唆している。

解決策:

組織構成の分割は、地理的な分割を反映すべきである。逆も同様である。組織構成上の責任は、決定が(地理的に)ローカルに行えるように割り当てられるべきである。

結果として生じるコンテキスト:

市場や他の判断基準(組織は市場にしたがう仕事は内向きに流れる、およびその他のパターンを参照)によってさらに分割あるいは再編成することができるようなサブ組織の集まりとなる。

合意に達しない場合には、多分アーキテクチャ設計者もソフトウエア実装に参加するあるいはパトロンのパターンを利用した、流れを変える誰かが必要である。

もし組織が地理的な境界によって分割されていてアーキテクチャがそうなっていないと、アーキテクチャ設計者もソフトウエア実装に参加するのパターンを適用することはできない。

論理的根拠:

Thomas Allen [Allen]は、物理的な分離が進むにつれて社交的な距離は急速に遠くなることを証明した(Alexander の'' House Cluster'' [Alexander 37]も参照のこと)。我々の海外との共同開発プロジェクトでの経験では、このパターンをうまく適用しないと、プロジェクトが完璧に破滅することがあることを明らかにした。これは、政略的なアライアンスを考慮する時にしばしば見逃されたり無視されたりする、決定的なパターンである。Peter B?giのAT&Tでの地理的に分散した組織についての研究でも、このパターンの重要性が強調されている。

積極的で活動的なチームを示すような地理的に分散した組織はめったにない。例外もあるし、このパターンが適用できないような場合もある。MITのSteve Berczukは次のように述べている。

「次のような項目がほんとうであるのなら、離れたサイト間での情報交換が貧弱であってもいいわけではない。(1)すべてのサイトを含めて、プロジェクトでの開発者の数が少ない、(2)ほとんどの情報交換がEメールのようなもので行われる(彼の1つの経験による広域での非同期な情報交換では、情報交換の主たる手段が井戸端会議になってしまい、多くの人はその輪の中にいるだけである)、(3)関係する人達が、お互いに顔見知りでありたいと感じて幾分かの時間ではあるが集まったことがある、(4)その仲間の人達は、“不必要な”出張によっても燃え尽きてしまわないので、必要な時は進んでかつ喜んで出張する。ある状況では、プロジェクトの性格により“7”のパターンは不可能であり、遠隔であるということについての問題を解決する方法が必要である。」(1994年の8月の、Steve Berczukとの個人的な情報交換による。)

市場が地理的な分散を要求する場合もある。組織は市場にしたがうのパターンを参照してください。